「組合」と聞いて、どんな組織を思い浮かべるでしょうか。
組合の定義や役割についても、「なんとなく知っている」程度で、実際の制度や仕組みを詳しく理解している方、ましてや種類を挙げられる方は少ないかと存じます。
当サイトでは、組合の基礎知識から制度の仕組み、活用方法までをわかりやすく解説するとともに、ビジネスに役立つ保険・税金・資金調達・組織づくりに関する情報も幅広く発信しています。
ぜひ最後までご覧いただき、事業や業務のヒントとしてお役立てください。

組合とは、共通の目的を持つ個人や企業が集まり、互いに協力し合うことで利益を高めたり、課題を解決したりするための組織です。
単独では実現が難しい取り組みでも、複数の事業者が力を合わせることで、より大きな成果に繋げることができます。
代表的な例として、以下のような種類の組合が挙げられます。
いずれの組合も単独では得にくい経済的・社会的メリットを、協同という仕組みで実現することを目的にしています。
組合は多くの組合員がいることで成り立ち、大規模になるほど出来ることが広がっていきますが、業種や地域が違う人を巻き込むだけの組合だと、意見がまとまらずに上手く機能しません。
境遇や環境など何かしらの共通点がある人や事業者が集まることで、組合の存在価値は大きくなると言えます。
組合の主な狙いの一つとして「共通の目的を持つ事業者が相互協力することによって、個々の企業では実現しにくいサービスや事業が実現できるようにする」という点が挙げられます。
組合を組織することによってできるようになることの代表的な例は以下の通りです。
組合に入れば、保険・資金調達・人材受入・共同事業・研修など幅広い支援を受けられるため、中小企業や個人事業主の心強いパートナーとなることは間違いありません。
協力し合うことで単独だと困難なことを実現できるのが、組合のメリットです。
組合には様々なメリットがあり、上手に活用できれば利益向上や事業成長、収益の安定化に大きく貢献してくれますが、良いことばかりではありません。
例えば、組合を維持するには当然ある程度のコストが必要となるため、出資金や月会費、その他手数料などの出費が発生します。
また、総会や会合、共同事業の調整など活動に参加するための時間が必要になることも多く、他の組合員との人間関係など面倒な事情が発生する可能性も否定できません。
さらに、近年では組合の方針が合っていないという理由から組合を脱退するケースも増えています。
例えば、従来の農家は農協(農業協同組合)に入るのがマストでしたが、昨今は農協に入らないでインターネットやSNSから独自の販路を開拓する農家が増えています。
このように、組合に加入するメリット・デメリットをしっかりと考えた上、本当に加入するべきなのかどうかを検討するようにしてください。

ベンチャー企業や成長を目指す中小企業が組合制度を活用し、実際に成果につながった事例を3つ紹介します。
組合の仕組みが事業拡大や課題解決に繋がるイメージをしやすい内容です。ぜひ参考にしてみてください。
組合保険には、大きく分けて組合健保(健康保険組合)と、組合員向けの団体保険・共済制度があります。
中小企業の多くは協会けんぽの健康保険に加入していますが、組合健保を利用することで保険料を抑えられるケースが多く、企業・従業員双方にとっての負担軽減につながります。
昨今は「従業員の手取りを増やすこと」への関心が高まっているため、健康保険料の削減は従業員満足度の向上、優秀な人材の確保、離職防止にも効果的です。
また、組合員向けの団体保険や共済制度も、単独加入に比べて保険料の割安感や保障内容の手厚さといったメリットがあり、福利厚生の充実に大きく寄与します。
企業規模に関わらず、組合保険は従業員が安心して働ける環境づくりを支える重要な制度です。

組合貸付は全般的に審査が柔軟で、銀行融資よりもスピーディーな資金調達が可能です。
貸付制度の担当者が事業内容を理解しているので相談しやすく、ストロングポイントや資金調達の正当性をしっかり評価してくれます。
資金繰りだけを目的に組合へ加入している事業者もいますし、突発的な資金難に陥った時でも組合の貸付制度が役に立つシーンが多いです。
建設業など技能実習生の受入需要が高い業種では、組合が行政手続きを全面サポートしてくれます。
技能実習生は人材確保をしながら人件費を抑えられますが、事務的なことやトラブル対応などで面倒なことが多いです。
組合は総合的にサポートしてくれるため、技能実習生受入のデメリットを抑えながらスムーズに手続きを進めてくれます。
自力での対応はとても大変ですが、組合を通じた技能実習生の受入であれば、驚くほど簡単に人材不足の悩みを解決できるかもしれません。

このように、一人や少数企業ではできないことであっても、同じ目的を持つ者同士が相互協力し合えば、できる可能性はより高くなります。
当サイトでは、組合の基礎知識をはじめ、組合ができることによってビジネスがどのように広がってゆくのか等を発信してまいりますので、組合の設立や加入等でお悩みの方はぜひお役立てください。
